京都御所(きょうとごしょ)は京都駅から北へ5キロほどの場所にありますが、天皇がかつて住んでいた場所です。
この周辺は京都御苑(きょうとごえん)とか聞くこともないでしょうか。
京都御所と京都御苑の違いは、敷地内で塀で囲まれていて中に入るのに拝観料を払う必要が部分が京都御所で、その周りにある出入り自由の公園部分を京都御苑といいます。
京都御所は、このような塀に塀で囲まれております。
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京都御所の見どころ
京都御所は1869年まで天皇が住んでいて、儀式・公務を行っていた場所です。
平安京遷都は794年ですが、京都御所が正式な皇居になったのは室町時代の1392年でした。鎌倉時代に建てられた土御門東洞院殿(つちみかどとうどういんでん)という建物が元となっております。
ちなみに、平安京遷都のときには、皇居はもっと西の千本通り沿いに皇居があったと言われております。
以前は京都御所を観光するには事前の申込みが必要でしたが、2016年からは事前申し込みは必要なくなりました。
そのため、京都御所は観光しやすくなりましたが、参観できない日が意外と多く、また参観可能な時間帯も短めです。筆者もとりあえず行ってみたら休みだったことがあるので、行く前にその日が参観可能かどうか確認しておくことをおすすめします。
京都御所の敷地は東西約250メートル、南北約450メートルの広さとなっております。
では、その見どころについて見ていきましょう。
清所門
京都御所に入るためには、まずは西側にある清所門(せいしょもん)を通ります。ここで拝観料を払います。
清所門をくぐるとテントがあって、そこで荷物チェックを受けなければいけません。荷物チェックではカバンを開けて、係員に確認してもらいます。
参拝者休所
テントで荷物チェックを受けて順路を進んでいくと、いきなり休憩所があります。
でも、京都御苑は広く、ここまで来るのに意外と歩くので、確かに休みたくなるかもしれません。休憩所の中では京都御所に関するビデオが上映されていました。
御車寄
御車寄(おくるまよせ)は天皇の許可を得た者のための正式な玄関です。もちろん、一般人は通ることは出来ません。
諸大夫の間
諸大夫の間(しょだいぶのま)は、御所に来た者が控える場所でした。身分によって別々の部屋が用意されていました。名前からは一番格の高い部屋がどこなのか想像できませんが、虎の間です。
- 虎の間
- 鶴の間
- 桜の間
新御車寄
新御車寄(しんみくるまよせ)は、大正天皇が即位する際に、馬車が通れるように作られた玄関です。
月華門
月華門(げっかもん)は京都御所の正殿(紫宸殿)の西側の門となります。
紫宸殿
紫宸殿(ししんでん)は京都御所においても最も格式の高い正殿です。明治天皇が即位礼を行った場所であり、五箇条の御誓文(ごかじょうのごせいもん)を宣言した場所でもあります。大正天皇、昭和天皇も、この紫宸殿で即位礼を行いました。
清涼殿
清涼殿(せいりょうでん)は1590年まで天皇の住まいとして定着し、重要な儀式などが行われていました。それ以後は、後に紹介する御常御殿(おつねごてん)が天皇の住まいとなりました。
御池庭
御池庭(おいけにわ)は池を中心とした京都御所の中にある庭園です。
池には欅橋(けやきばし)がかかっております。絵になる光景ですね。
蹴鞠の庭
文字通り蹴鞠が行われていた場所です。
蹴鞠とはサッカーのような遊びです。地面に鞠を落とさないように足で蹴ります。
御学問所
御学問所(おがくもんじょ)は天皇が勉学をした場所です。歌会など臣下との対面の場所としても用いられていました。
御常御殿
御常御殿(おつねごてん)は、1590年以降、天皇が日常生活をする場所でした。
京都御苑の見どころ
京都御苑の広さは東西約700メートル、南北約1300メートルで、外周は約4キロあります。
京都御苑の見どころをいくつか紹介していきたいと思います。
閑院宮邸跡
閑院宮邸跡(かんいんのみやていあと)は京都御苑の南西部分にあり、無料で見学することができます。
閑院宮家は伏見宮家、桂宮家、有栖川宮家と並ぶ四親王家の一つで、1710年に東山天皇の皇子直仁親王を始祖として創立されました。この場所が閑院宮家の邸宅として使用されたのは、同宮家が東京に移った明治10年(1877年)までです。
閑院宮邸跡の中は、このような感じです。
閑院宮邸跡の敷地には池や綺麗な庭園があります。
閑院宮邸跡の敷地には宮内省所長官舎跡があります。明治時代に使用しておりました。
現状からは、建物の様子をほとんど想像することはできませんが、宮内省所長官舎の平面図です。
白雲神社
閑院宮邸跡から少し北に行くと白雲神社(しらくもじんじゃ)があります。
祀られているのは市杵嶋姫命(いちきしまひめ)で音楽の神様です。元々は1224年に創建された妙音堂という建物が由来になっていて、この場所に移されたのは1769年だそうです。
京都御所のライトアップ
春の桜の季節や秋の紅葉の季節には、京都では多くのスポットで夜間拝観(ライトアップ)を実施しております。
京都御所では残念ながら、そういった季節でもライトアップは実施されておりません。それでも、ツイッターなどを確認すると夜の桜を見に行く方がいるようです。もちろん入れるのは公園部分の京都御苑だけで、夜は京都御所の中には入ることはできません。
京都御所へのアクセスは?
京都御所に行く方法はいくつかありますが、ここでは京都駅からの代表的なアクセス方法について紹介いたします。
- 京都駅から徒歩で1時間弱(約4.5キロ)
- 京都駅から地下鉄烏丸線「丸太町」下車徒歩約5分
- 京都駅から地下鉄烏丸線「今出川」下車徒歩約5分
※京都御所までは丸太町駅より今出川駅のほうが少し近いです。
一保堂茶舗 京都本店
京都御苑から少し南に行くと、「一保堂茶舗 京都本店」という茶屋があります。
一保堂茶舗は、江戸時代からある老舗の茶屋で、ここでお茶を飲んで休むこともできます。喫茶店などと比較すると決して安いわけではありませんが、平日だと言うのにけっこう人が多くて席があくまで少し待ちました。
お客は外国人の方が多いなという印象を受けました。
せっかく老舗の茶屋に来たので、ちょっと高めのこちらのセットにしようと思います。
「抹茶」「玄米茶」「お菓子」のセットです。抹茶はその場でかき混ぜたもので、2,3口の量でした。