東寺は京都駅から割と近い場所にあり、アクセスしやすいお寺ということもあり、人気の観光スポットとなっております。
五重塔で有名なこのお寺では、春は桜、秋は紅葉を楽しむことができます。また、時期によっては夜にライトアップが行われており、夜間拝観をすることができます。
紅葉シーズンの東寺のライトアップを見てきたので、その見どころなどをレポートしたいと思います。
東寺ってどんなところ?
東寺がどんなところなのか、歴史的背景などを簡単に説明しておきたいと思います。
この東寺ですが796年に創建された真言宗(しんごんしゅう)のお寺です。794年が平安京の遷都ですから、それとほぼ同じタイミングで創建されたということになります。
真言宗の総本山で「教王護国寺」(きょうおうごこくじ)とも呼ばれることもあります。真言宗は空海によって開かれた仏教で、彼が長安に渡った際に学んだ密教(みっきょう)を基盤としております。
東寺の五重塔は遠くからもよく見えて京都のシンボルともなっていますが、高さが「54.8メートル」で、木造の塔としては日本一の高さを誇ります。この五重塔は何度か消失していて、今あるものは第三代将軍徳川家光の寄付によって江戸時代に再建されたものだそうです。
東寺はまた、世界文化遺産に登録されており、外国人の方も非常に多く来ています。今回の参拝においても中国語がよく聞こえてきました。
紅葉の見頃は11月中旬から12月上旬ですが、年によって少し早まってり、遅まったりする場合があります。見頃かどうか心配な方はネット検索やツイッターなどの投稿で状況を確認することができます。
周辺のホテルはこの時期、非常に混むので泊まりで行く場合は、かなり前にホテルを予約しておくことをおすすめします。そのため、紅葉の状況を確認してから行くという方法はとりにくいです。
筆者は京都に行くときは、基本的に宿は大阪に取っております。京都よりも断然空いていますし、相対的に料金も安いからです。
ただし、大阪から京都までは意外と距離があって、通うのに1時間程度はかかってしまいますし、交通費も距離の割には高い印象があります。滋賀に宿を取ることをおすすめする人もおります。
東寺の夜間ライトアップ見どころは?
東寺の夜間ライトアップについて写真とともに見どころなどをレポートしたいと思います。
入り口付近
東寺の夜間拝観ですが、入り口を入るとまもなく池に映る五重塔の美しさに魅了されました。
夜景の撮影はとても難しく、実際の見た感じとちょっと違ってしまいます。この写真も実際に目にしたほうが全然よかった印象をもっており、ギャップがちょっと残念です。
個人的にかなりおすすめの夜景スポットです。
食堂
こちらは食堂ですが、読み方は「しょくどう」ではなく「じきどう」です。漢字から食べ物を食べる場所のような感じがしますが、ここは僧たちが修行する場所です。
講堂
こちらは東寺の中心にある講堂(こうどう)です。1486年に後述の金堂、南大門などとともに焼失しましたが、最優先で再建されました。金堂や南大門が再建されたのは、ずっと後になります。
金堂
こちらは東寺の本堂で金堂(きんどう)といいます。こちらは焼失した後、なかなか再建されませんでした。1603年に豊臣秀頼の寄付によってようやく再建できましたが、焼失から実に100年以上も経っていました。
なぜ秀頼が寄付したのかちょっと不思議な感じがします。これは莫大な財産をもつ豊臣家を弱らせるために、徳川家康が寺社などの再建に豊臣家の財産を使わせましたが、その一環となります。
秀頼の寄付で再建した寺社は他に方広寺、北野天満宮、南禅寺、石清水八幡宮、醍醐寺などがあります。ちなみに醍醐寺はアクセスにちょっと難がありますが、ライトアップがとても綺麗な寺院です。
寺院の再建にはかなりの莫大なお金が使用されたと思いますが、どれも現在はとても立派な施設となっており、秀頼のおかげで今の京都があるといえるのかも知れませんね。
金堂の中には重要文化財の薬師三尊像(やくしさんぞんぞう)などがあって見学することも可能でしたが、中は写真撮影は禁止となっていました。
五重塔
東寺といえば、やはり有名なのはこの五重塔と言えるでしょう。
境内にはベンチがあって、座りながらゆっくりと五重塔を眺めることができます。筆者も中の自動販売機で温かいココアを買って、それを飲みながらゆっくりと五重塔を眺めさせてもらいました。
紅葉シーズンは少し寒いですが、ベンチから見る五重塔はかなりおすすめです。五重塔の歴史的背景などは、前述の「東寺ってどんなところ?」を参照してください。
間近で見た五重塔です。
八ツ橋の東寺バージョン
夜間拝観を終えると出口付近には売店があります。聖護院の八ツ橋の東寺バージョンがあったので、思わずおみやげに買ってしまいました。
東寺へのアクセス方法は?
東寺は京都駅から近く、アクセスが便利な場所です。京都駅から東寺へのアクセスは次の方法があります。
- 京都駅から徒歩
- 京都駅から市バスを利用
- 近鉄京都線の東寺駅から徒歩
- 京都駅からタクシー
京都駅から東寺までは距離にすると2キロ弱で歩いて15分~20分ほどです。市バスは中央口と八条口の両方から出ています。バス停は「東寺西門前」、「東寺南門前」、「東寺東門前」のいずれかとなります。
昼間はわかりませんが夜間の入り口は東寺の東側にあります。東寺のマップで確認したところ、おそらく駐車場入口というところです。
→ 東寺のマップ
少し距離はありますが、待ち時間などを考慮すると、バスを利用するよりも歩いていったほうが時間的には早いと思います。
東寺の最寄り駅は近鉄京都線の東寺駅となりますが、そこから歩いて10分弱となります。立派な五重塔が遠くからも見えるので、駅から迷うことはないと思います。
今回は奈良方面から来たので、東寺駅から歩いていきました。昼間は大分歩いて疲れていたので、駅前のケンタッキーフライドチキンで軽食と休憩を取りました。
休日の18時ぐらいに行くと、混雑していて並ばないと入れない場合もあるようですが、平日の20時過ぎだったので、それほどは混雑はしていませんでした。
ライトアップの時期や拝観できる時間などについては、年よって変わってきます。2018年は夜の9時までとなっておりました。比較的遅い時間までやっていたので、他の寺院などのライトアップとハシゴすることも可能といえるでしょう。詳細は東寺のホームページを確認して下さい。
まとめ
京都駅のやや南にある五重塔で有名なお寺「東寺」の夜間拝観についてレポートしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
清水寺のライトアップはかなり混雑するので、アクセスのよい東寺も混んでるのかなと思ったのですが、幸いにもそれほどではありませんでした。時間が20時過ぎからと遅かったこともあるかもしれません。
夜間拝観の所要時間は、写真を撮りながらゆっくりと拝観して約50分程度でした。拝観途中、ホット飲料を飲みながらベンチに座って休憩なんかもしていたので、普通に一通り観光するだけなら30分もあれば十分に観れると思います。
ただ、筆者のようにちょっと休みながら、五重塔を眺めていたいなと思う人も少なくないと思うので、少し余裕をもったほうがよいでしょう。
紅葉シーズンの京都観光の最後の夜は、夜間拝観で過ごすなんていいと思いますが、東寺のライトアップはかなりおすすめです。
- 796年に創建された真言宗の寺院。
- 世界文化遺産に登録されている。
- 紅葉の見頃は11月中旬から12月上旬。
- 桜や紅葉の季節にはライトアップされ、夜間拝観できる。
- 京都駅から近いのでアクセスしやすい。
- 観光の所要時間は通常は30分程度。
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