森林浴にはストレスを和らげて、リラックスできる効果があるなんてよく聞きますね。
森林浴といえば、樹海や山が思いつきますが、都会に住んでいると時間などの制約によって、なかなかそういった場所に行く機会がないと困っている方もいるのではないでしょうか。
ちょっと不思議ですが、東京の都心部に森林浴を楽しめる場所が実はあります。それはどこなのかというと「国立科学博物館附属自然教育園」なのですが、どういったところなのか見どころなどをレポートしていきたいと思います。
国立科学博物館附属自然教育園ってどんなところ?
国立科学博物館附属自然教育園は、場所は白金台と東京の中心部にありながら自然が残る貴重な森林緑地です。都会のオアシスとも言える存在かも知れません。
園内にはカシや松などいった様々な種類の樹木が存在し、池などもあって水鳥などを見ることができます。また都市は昆虫にとっては生活しにくい環境でしょうが、普段の生活ではなかなか見ることのできない昆虫なども観察することができます。
この場所は縄文時代から人が住み始め、室町時代には白金長者と呼ばれる豪族が屋敷を構えていたようです。今でもその名残として土塁(どるい)などが園内に残っております。
江戸時代になると高松藩主の松平頼重の屋敷が構えられ、明治に入ると軍の火薬庫として使用されました。
そのため、一般人には立入禁止の地区となっておりましたが、1949年に天然記念物および史跡に指定され、一般公開されるようになりました。
国立科学博物館附属自然教育園へのアクセス方法
国立科学博物館附属自然教育園へのアクセス方法を紹介致します。
この教育園には駐車場はありませんので、電車やバス、もしくは自転車で行く必要があります。最寄りの駅は東京メトロ南北線・都営三田線の「白金台」となります。また、山手線の目黒駅からも歩いて10分ほどで行ける距離です。
今回は東京メトロの白金台駅から歩いていくことにしました。
白金台駅の出口は1番が自然園に最も近いです。近辺にはコンビニやドラッグストア、スーパーなどがありますので、忘れ物などをした場合でも、そこで購入することができます。
また白銀台の駅前には、ジョナサン、バーミヤンといったファミレスもあります。このときはお腹が空いていませんでしたが、状況によっては帰りに寄っていこうかなと思いました。
自然教育園の場所は駅から出て左です。目の前の大通りを渡った側にあります。
しばらく進んでいくと、何やらそれらしきものが見えてきました。
「白銀台どんぐり児童遊園」とあります。どうやら自然教育園はここではないようです。
このどんぐり児童公園ですが、意外と人が多ったです。都会にある公園は意外と需要があるようです。
どんぐり児童公園というだけあって、どんぐり図鑑がありました。どんぐりにもいろいろな種類があるのですね。
さらに道路沿いに進んでいくと、目的地の自然教育園が見えてきました。こちらは、職員の入口になっていて、一般人用の入り口はこの先にあります。
こちらが一般人用の入り口となります。
中には駐輪スペースのようなものがあって、自転車が停まっております。地元の人達は自転車で来ているようですね。
進んでいくと、入場券売り場がありますので、ここで入場券を購入して隣の受付に渡すと中に入ることができます。
国立科学博物館附属自然教育園の見どころは?
自然教育園を廻るのには、筆者は1時間半程度かかりました。ゆっくりと写真を取りながら、途中、休憩などもしたので、早い人なら1時間もあれば十分廻れると思います。
では、その見どころなどをレポートしていきたいと思います。
自然教育園の中に入ると、さっそく森林が広がっております。
鳥のさえずりも聞こえてきますが、なぜかカラスの声がよく聞こえました。さすがに都会なので、よく耳を澄ますと車の走る音などが聞こえてきます。
しばらく進んでいくと、土塁と書かれている立て札がありました。室町時代の白金長者の屋敷の土塁ですね。土塁というのは土を積み上げて作った砦のことです。
自然園の中には、ところどころに休憩所や水飲み場があります。
基本的に時計回りで回っていきたいと思います。分かれ道を左に進んでいくと白金長者の館跡がありました。館の面影は残っていないようでした。
水鳥の池・いもりの池
地図では一番左上にある水鳥の池です。このときは水鳥はいないようでした。
少し進んだ「いもりの池」で水鳥を発見。鳥のことはよくわからないので、近にいた人に訪ねてみたところ、「コサギ」ではないかということでした。
後ほどネットで調べてみるとコサギは色が白のようです。でも、姿形はよく似ております。
自然教育園で見られる鳥たちのリストの中にもコサギは確かにあります。
地図でいう中央上のところにトイレがあります。仮設のような感じのトイレです。この先にもう一つありますが、どちらかというと先のトイレのほうがおすすめです。
大蛇の松
大蛇の松(大蛇の松)です。樹齢は約300年ということです。
大蛇の松は真上ではなく、斜め上に成長しております。
【追記】
残念なことに、この大蛇の松は2019年10月16日、台風19号の影響で倒れてしまいました。その残骸が下の写真になります。
倒れた大蛇の松から種が取れたそうです。
武蔵野植物園
武蔵野植物園とありますね。
武蔵野植物園では、いろいろな草系の植物がありますが、その一例です。
水生植物園
武蔵野植物園を抜けて「森の小道」という小道を通り過ぎていくと、水生植物園があります。
階段を下っていくと、こんな感じです。
写真ではわかりにくいですが、池には大きなアメンボがいました。
木々の隙間からビルが見えます。こういうのを見るとやっぱり都会にいるんだと思いますね。
ひょうたん池
水鳥の池に似ていますが、こちらは「ひょうたん池」です。たしかに瓢箪のような形をしているような気がします。
ひょうたん池の直ぐ側には屋根付きの休憩所があります。日が照っていたので、少しここで休んでいきました。
休憩所の近くにもトイレがありますが、さきほどの簡易風のトイレよりおすすめです。
教育管理棟
自然教育園の入り口には教育管理棟という建物があります。中はちょっとした資料館となっており、トイレや売店などもあります。
アオダイショウの抜け殻ですね。
奥には視聴覚室があります。「カワセミの子育て」「アサギマダラの羽化」のビデオを見ることができます。
自然教育園の鳥たちです。見た感じは剥製(はくせい)のようです。
教育管理棟の中の売店に面白そうなものが売っていました。
「宇宙グミ」といって、国際宇宙ステーションで実験中使っていた乳酸菌(通称:宇宙乳酸菌)を持ち帰ってきて培養したものがグミの中に入っております。
一応、国立科学博物館付属ということなので、こういった科学色の強い商品がおいてあるのでしょうね。こういうのを喜びそうな家族がいるので、とりあえず、お土産として買っていきました。
まとめ
国立科学博物館附属自然教育園の見どころなどについて紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
都会に住んで仕事をしていると、いろいろとストレスを感じることは少なくないでしょう。ストレス解消法として、ゆっくりと森林浴をするのはとてもいいと思うのですが、時間を作って遠出をしないとなかなかそのような場所はないと考えるかもしれません。
ですが、東京の都心部にも、このような自然豊かな場所がまだまだ残っております。ちょっと疲れたなと感じたら、気軽に行ってみるのもいいかもしれませんね。
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