檜原神社
檜原神社(ひばらじんじゃ)には大神神社と同じく、本殿がありません。
元々は三輪山が御神体でしたが、現在では山中の磐座(いわくら)を御神体としているといいます。三輪山には3つの磐座
- 奥津磐座(おきついわくら)
- 中津磐座(なかついわくら)
- 辺津磐座(へついわくら)
がありますが、どの磐座が御神体なのかはわかりません。あるいは3つとも御神体なのかも知れません。
三輪山といえば、大物主(おおものぬし)という神が住んでいる山と古来より言われていて、大神神社の主祭神も当然、大物主です。
しかし、この檜原神社の主祭神は大物主ではなく、天照大御神(あまてらすおおみかみ)とされております。三輪山の磐座を御神体としているのにちょっと不思議ですね。
天照大御神といえば、古代には天皇の宮中に祀られていました。
第10代、崇神天皇(すじんてんのう)の時世のときに、国中に疫病が流行りましたが、そのとき崇神天皇は「天照大御神」と「倭大国魂神」という二つの神様を、宮中にて人と同じ場所でお祀りしているのが疫病の原因だと考えました。
そして、天照大御神を宮中ではなく、この地で祀るようにしました。その後は天照大御神は諸処を転々とし、最後に落ち着いたのが伊勢の地だとされています。現在は伊勢神宮で祀られていますね。そのため、この檜原神社は「元伊勢」と呼ばれることもあります。
鳥居の左にある小さな神社は豊鍬入姫宮(とよすきいりひめのみや)といって崇神天皇の娘である豊鍬入姫命(とよすきいりひめのみこと)を祀っております。
ちなみに檜原神社から1キロ程離れたところにあるホケノ山古墳の埋葬者はこの豊鍬入姫命とも言われております。ホケノ山古墳は全長80メートルの古墳で、3世紀中頃に作られたものだと見られております。
こちらがホケノ山古墳の写真ですが、上に登ることもできます。マムシ注意の看板があって、ちょっとびびりました。
マムシに噛まれてしまったら、まず噛まれた傷口より心臓側を布などで縛り、毒のまわりを遅らせることが大切です。水を持っていたら傷口を洗浄するのも効果的だといいます。
箸墓古墳
檜原神社から1.5キロ程、西に向かうと箸墓古墳(はしはかこふん)という巨大古墳があります。この箸墓古墳は卑弥呼の墓ではないかという説があります。その根拠となる理由は
- 調査による年代が卑弥呼の時代と一致すること
- スケールが大きさ(全長約280メートル)
- 宮内庁によると埋葬者が倭迹迹日百襲姫(やまとととひももそひめ)という巫女とされているが、この人が卑弥呼ではないという説がある
などがあげられます。倭迹迹日百襲姫の墓である根拠は、どうやら日本書紀にそのような記述が見られるからだそうです。
箸墓古墳の詳細につきましては別の記事「箸墓古墳の見どころ」で紹介しておりますので、興味がございましたらそちらをよろしくお願いします。
巻向駅
箸墓古墳から巻向駅(まきむくえき)までは600mほどです。こちらは完全に無人駅ですね。
巻向駅の近くには立派な公衆トイレがあります。
しかし、このトイレは「9:00~17:00」までしか使えません。時間は午後5時を少し回っていたので、鍵がかかって入れませんでした。
このまま奈良まで我慢するしかないかと思いましたが、巻向駅の中にトイレがありました。
まとめ
三輪や巻向の見どころなどについて紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
途中、三輪山の登山などもして、三輪から巻向へと山辺の道を歩いていくというスケジュールでしたが、さすがにちょっと無謀だったかもしれず、最後の方は脚に疲れが溜まって痛くなってしまいました。
山辺の道はとても気持ちのいいウォーキングコースなのですが、この先も天理のほうまで続いています。次に来たときは、もっともっとこの道を歩いてみたいなと思いました。
山辺の道は全長で約16キロあるのですが、ただウォーキングするだけなら、1日あれば十分性はできると思います。でも、途中見どころも多いので観光しながらだと、制覇できるかどうか心配です。
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