成田山新勝寺といえば初詣で有名なお寺ですが、その魅力のひとつは参道がとても発展していることです。
参道がこれだけその背景には、江戸時代に成田山参りが流行したことがあります。当時は多くの人が江戸の町から成田山まで歩いて来ていました。そのため、老舗の店舗も数多く存在します。
新勝寺の参拝よりも、むしろ表参道の食べ歩きが目的でここに来る人も少なくありません。成田山表参道がどんなところなのか、その魅力を紹介したいとおもいます。
成田山表参道の見どころは?
それでは、成田山表参道の見どころや食べ歩きにおすすめの場所を紹介していきたいと思います。
長命泉
長命泉は地元で取れる「百薬の長」と呼ばれる水源で作られる日本酒で、店舗は江戸時代からある老舗です。
昼間から日本酒は厳しいと思う方も多いでしょうが、ご安心ください。長命泉には甘酒が売っています。ばなな、いちご、しょうが、ゆずなど種類も豊富です。
房の駅
房の駅は千葉のご当地グルメ専門店です。店内にはカフェがあり、休憩することができます。飲み物やスイーツだけではなく、カレーなどの本格的なランチをとることも可能です。
千葉のおみやげも、ここで手に入れることができます。
なごみ米屋
成田山表参道には「なごみ米屋」という羊羹(ようかん)の店があります。明治32年創業の老舗です。お土産として羊羹を買っていくこともできますが、店内には席も用意されているのでその場で休憩しながら食べることもできます。
ちなみに羊羹の歴史はかなり古く、鎌倉時代まで遡ります。元々は中国の料理で羊肉のスープでした。羹というのは「あつもの」と読むことができ、これはお吸い物を意味します。なんで名前に羊がつくのか不思議ですが、このような経緯があったのですね。
この羊のスープが冷えたときに成分のゼラチンが固まって、現在の羊羹のような形状になったといいます。日本の僧侶は肉を食べることを禁止されていたため、羊の肉は使わずにかわりに小豆や小麦粉、葛粉などで代用しました。
羊羹は食べるときに包丁で切らないといけないのですが、「ひとくち羊羹」という手頃な大きさで食べやすようなものがあります。
まちかどふれあい館
なごみの米屋の近くには道路をまたいで、まちかどふれあい館があります。
休憩所なのですが、建物が表参道から見て、かなり奥にあるので、わかりにくいです。
まちかどふれあい館の中はこのような感じで、休憩することができます。トイレは建物に公衆トイレが隣接しております。
薬師堂
薬師堂は元々は新勝寺の本堂の位置に建っていましたが、1855年にこの位置に移転されました。成田山旧本堂ともいいます。
水戸黄門で知られる徳川光圀公も、この薬師堂に参詣したそうです。
三橋鷹女の像
成田出身で戦後に活躍した俳人、三橋鷹女(みつはしたかじょ)の像です。なぜか毛糸の帽子を被っていました。
成田柳屋本店
明治30年に創業した老舗の羊羹店です。店内にはお休み処もあります。
成田ゆめ牧場
成田の北にある観光牧場である「成田ゆめ牧場」の直営店が表参道にあります。チーズケーキがメインですが、ソフトクリームも扱っております。
ごま福堂
ごま福堂はその名の通りごま専門店です。ゴマを使ったソフトクリームやスイーツが置いてあります。ゴマのコロッケなどもあるので、小腹が空いたらよいかもしれません。
川豊
人気の鰻屋、川豊です。明治43年の創業の老舗で、昭和42年にこの場所に店を移転しました。基本的に混むので整理券をもらって待つことになります。
成田山参道に鰻屋が多い理由は江戸時代には成田山詣でが流行し、地元の人達が利根川や印旛沼で取れた鰻を参拝客に振る舞うようになったからです。
成田観光館
新勝寺にかなり近い場所には成田観光館があります。周辺の観光スポットなどについて知りたい方は立ち寄ってみましょう。
抹茶スイーツ亭「茶和々」
抹茶スイーツ亭「茶和々(ちゃわわ)」です。
茶和々には抹茶、抹茶アイス、抹茶ラテなど抹茶関連のメニューがいろいろとあります。これだけではなく、この看板の裏にも別のメニューがあります。
もっともイチオシを思われる「抹茶焼きまん」を食べてみることにしました。注文してから焼き始めるので、3分ほど待ちます。
かなり暑いので猫舌の筆者には、すぐには食べることができませんでした。
抹茶焼きまんの中には栗が入っているようですが、栗といっても色は見事に抹茶色です。まわりの生地は、普通のパンとは少し違ってモチモチとした食感でした。
駿河屋
こちらは川豊と並んで、人気の鰻屋のひとつである駿河屋です。いつからこの場所にあるのかは不明ですが、江戸時代には営業していたことが記録に残っております。
ここまで来たら、新勝寺はもうすぐそこです。
駿河屋も川豊と同様に整理券を配っております。混んでいるときは1時間以上待つことになるので、その間に成田山新勝寺を参拝するということもできます。
真夏に店の前でずっと待っている人もいますが、これは本当に辛いのでおすすめできません。
次の写真は駿河屋の「特上うな重」ですが、うなぎの量が通常のうな重と比較にならないほどあります。食べてみたら、途中でご飯が足りない感じがしました。
「大井川共水うな重」というのがあって、こちらは天然のうなぎを使用していますが、あまり油が乗っていなくてヘルシーな感じです。値段は「特上うな重」よりも高いですが、ダイエット中で油の乗ったうな重はちょっという方にはいいと思います。
油の乗っている鰻が食べたい方は、「大井川共水うな重」ではないほうにしたほうがよいと思います。
黒平まんじゅう本舗
表山道の手前ですが、JR成田駅前には「黒平まんじゅう本舗」という店があります。昔ながらのせいろ蒸し手法でまんじゅうを作っております。
バラでおまんじゅうを買ってすぐに食べることもできますが、お土産としてもおすすめです。なぜなら、ここは駅に近いので帰りに寄れば、重いお土産を持って参道巡りや参拝をする必要がないからです。
まとめ
成田山表参道の見どころや食べ歩きのおすすめ場所について紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
駿河屋や川豊でがっつりと鰻を食べてスタミナをつけるのもいいですが、いろいろなスイーツを少しづつ摘んでいくものまた醍醐味です。
とにかく豊富なスイーツがあって何を食べるか迷ってしまうかもしれませんが、そんなときにとりあえず抑えておきたいのは、なごみの米屋や成田柳屋本店などで伝統のある羊羹でしょう。
新勝寺のお参りや成田山公園の散歩なんかをしていたら、それだけで一日中遊べてしまいます。
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