鹿島神宮を観光したので、そのレポートをしたいと思います。
- 見どころはどこ?
- 鹿島神宮とはどんな神社?
- 周辺スポットのおすすめスポットは?
- アクセス方法は?
などについてお伝えしていこうと思います。
Contents
鹿島神宮とは?
神宮というのは通常の神社よりも格式が高く、数も限られております。そのうち、伊勢神宮、鹿島神宮、香取神宮は古くからある神宮で「日本三大神宮」と呼ばれることもあります。
鹿島神宮(かしまじんぐう)の主祭神は武甕槌大神(タケミカヅチ)です。
漫画を読んだり、ゲームをやったりしたことのある方なら、この名前は一度は聞いたことがあるかも知れませんが、中臣鎌足(なかとみのかまたり)で有名な中臣氏(藤原氏)の守護神です。つまり、鹿島神宮は中臣氏と関係のある神社でした。
鹿島神宮の創建年は?
鹿島神宮が創建されたのは、神武天皇元年とされております。神武天皇(じんむてんのう)といえば初代天皇ですが、一般的には即位したのは紀元前660年と言われております。
ただ、この根拠となっている日本書紀は、特に前半のほうで信憑性にかける部分があり、この紀元前660年というのは歴史的な通説とはなっておりません。というか、神武天皇の実在さえ、認められておりません。義務教育で習う歴史の教科書には登場していなかったはずです。
そもそも日本書紀が完成したのは720年であり、資料もろくにないのに、それよりも数百年以上前の出来事なんて正確に記述できるわけがないですよね。
神武天皇(出典:Wikipedia)
神武天皇の即位年は邪馬台国(やまたいこく)の女王「卑弥呼(ひみこ)」の後の3世紀頃だったという説もあります。
要するに、鹿島神宮の創建年は、諸説あるということになります。いずれにしても、かなり古くからある神社であることには、代わりがありません。
鹿島神宮の見どころは?
鹿島神宮の見どころについて紹介します。敷地は他の神社と比較するとかなり広いです。
大鳥居
鹿島神宮駅から10分ほど歩くと、大鳥居が見えてきます。この鳥居は東日本大震災で倒壊しましたが、平成26に再建されました。
桜門
大鳥居をくぐって進んでいくと楼門があります。1634年に建てられてもので、重要文化財に指定されております。
茅の輪
楼門をくぐると、なにやら縄の輪がありました。6月は「茅の輪」をくぐる「夏越大祓(なごしおおはらい)」の神事があり、それが終わるまでこの輪は設置されるそうです。
拝殿
楼門から少し進むと右手に拝殿があります。1619年に江戸幕府の2代将軍である徳川秀忠(とくがわひでただ)が寄進したものです。
秀忠の父の家康は、天台宗(てんだいしゅう)という仏教の信者だったので、その息子が神道の施設に寄進するのは意外な感じもします。
でも明治時代の神仏分離(しんぶつぶんり)以前はお寺と神社の違いは今のようには無く、同じ敷地に両方があったりしたそうです。神仏分離というのは、それまで融合していた神道と仏教、神と仏、神社と寺院とをはっきり区別させることをいいます。
例えば、奈良の東大寺の近くに手向山八幡宮(たむけやまはちまんぐう)という神社がありますが、明治時代以前はこの神社は東大寺の一部だったそうです。
本殿
拝殿の奥には本殿がありますが、近づくことはできませんでした。拝殿と比較すると、かなり派手な建造物だと思いました。こちらも徳川秀忠が寄進したものです。
宝物殿
拝殿の向かいには宝物殿があります。この宝物殿は現在は長期の休館中であり、理由は「工事と文化財の調査のため」となっております。見学するには入場料が必要です。
奥参道
拝殿・本殿から奥宮に向かうための気で囲まれた道が奥参道です。鹿島神宮はこのような道が多く、なんというか森の迷宮に迷い込んだような感覚を受けました。
ところどころ脇道がありますが、案内がないので入ってしまうとどこに行ってしまうのか、わかりません。
さざれ石
奥参道を進んでいくと、日本国家である君が代の歌詞に出てくる「さざれ石」があります。
さざれ石は鹿島神宮だけでなく、東京の千鳥ケ淵戦没者墓苑や神奈川の鶴岡八幡宮、京都の賀茂御祖神社(かもみおやじんじゃ)などにも飾られております。
鹿園
さざれ石の近くには鹿園があります。なぜ鹿がいるのか不思議ですが、神の使いとされているそうです。鹿島神宮の主祭神であるタケミカヅチに天照大神の使いの鹿の神が命令を伝えたという伝説もあります。
奈良公園には、たくさんの鹿がいますが、もともとは鹿島神宮の鹿を奈良に連れて行ったとも伝えられております。奈良は中臣鎌足が活躍した場所であり、タケミカヅチを主祭神とする春日大社があります。また、鎌足の息子である不比等(ふひと)のゆかりの地である興福寺もありますね。
中臣鎌足の生まれた場所は諸説ありますが、この鹿島の地という説があります。
奥宮
この奥宮の建物は元々は現在の本殿の位置にあったそうです。1605に徳川家康が奉納したものです。今の本殿と比較すると、かなり質素な感じがします。
要石
この要石は地震を起こすというオオナマズを抑えていると伝えられております。「山の宮」、「御座石(みましいし)、石御座(いしのみまし)」と呼ばれることもあるそうです。
水戸黄門で知られる徳川光圀が、どこまで埋まっているか確かめるために掘らせたそうですが、いくら掘っても底までたどり着くことができずに断念したそうです。
要石は千葉県の香取神宮(かとりじんぐう)にもありますが、鹿島神宮のものがナマズの頭、香取神宮のものが尾を抑えているといいます。
この石が地中深くどこまでも続いているとは、見た感じからは信じられないですね。
ご参考までに香取神宮の要石です。
御手洗池
御手洗池は湧き水(御神水)でできた池です。昔は鹿島神宮を参拝することは、ここで禊(みそぎ)をしたといいます。
奥に湧き水が出ているところがあって、ペットボトルなどに入れて持ち帰ることが出来ます。2Lのペットボトルをいくつも持ってきて、組んでいるおじさんがいました。
御手洗池の近くには甘味処 「一休」という売店があって、焼団子、そば、ところてんなどメニューがあります。
鎌足神社
鹿島神宮の周辺スポットとして鎌足神社があります。
中臣鎌足誕生の地と伝えられている場所です。奈良県明日香村小原(あすかむら おおはら)にある大原神社も、鎌足誕生の地と言われております。
鎌足神社は鹿島神宮駅から鹿島神宮へ行くのとは反対方向に向かって、徒歩10分程度の場所にあります。
鹿島神宮へのアクセス方法は?
電車やバスを使って鹿島神宮へのアクセス方法は主に2通りあります。
ひとつめは、東京駅の八重洲南口から直通バス「かしま号」に乗る方法です。もうひとつは、JR成田駅から成田線で佐原駅まで行き、そこで鹿島線に乗り換えます。そして、鹿島神宮駅で降りれば、そこから歩いて10分程度です。
鹿島線は本数が少ないので、気をつけて下さい。車で行く場合は、無料の駐車場もあります。