伏見は京都駅から少し南に下った場所であります。今回は伏見周辺をお散歩してみましたので、その見どころについて紹介していきたいと思います。
この辺りは歩いていける場所に次のような観光スポットがいろいろとあります。
- 御香宮神社
- 桓武天皇柏原陵
- 伏見桃山城
- 明治天皇伏見桃山陵
これらの観光スポット歩きながら、網羅していこうと思います。
伏見へのアクセスするには?
京都駅から伏見までは6⃣キロ以上あります。さすが歩いていくのはちょっときついので、伏見付近まで電車でアクセスしました。駅は近鉄線の桃山御陵前駅を利用しました。この駅は京都駅から電車で南に10分ほど行った所にあります。
桃山御陵前駅から徒歩で数分のところには京阪電車の伏見桃山駅もあります。
伏見周辺の見どころは?
それではさっそく、散歩をしながら伏見の見どころについて紹介していきたいと思います。
御香宮神社
桃山御陵前駅から東の方へ坂を上がっていくと、大きな鳥居が見えてきました。
鳥居をくぐって進んでいくと、御香宮神社(ごこうのみやじんじゃ)があります。
御香宮神社はいつ出来たのかはわからないそうですが、862年に修造したという記録があるそうです。いずれにしても、かなり古くからある神社のようです。
この神社は豊臣秀吉が一時、伏見城内に移設しましたが、徳川家康が元の場所に戻しました。
本殿は元の場所に戻した際に建てられたもので、重要文化財に指定されております。
また御香宮神社は、1868年の鳥羽・伏見の戦いでは新政府軍(薩摩軍)の本営が置かれた場所でもあります。
鳥羽・伏見の戦いというのは大政奉還によって政権を天皇に返上した徳川慶喜が領地や官位まで返還を求められて怒り、旧幕府軍として挙兵した戦いですが、結局大敗してしまいました。
桓武天皇柏原陵
御香宮神社から伏見桃山城へ向かって北西に進んでいくと、途中に桓武天皇柏原陵(かんむてんのう かしわばらのみささぎ)があります。
桓武天皇は奈良の平城京から京都の平安京に遷都した天皇ですね。平安京はその後、明治になるまで都だったので、1000年の都とか言われることもあります。
桓武天皇は、NHK大河ドラマにもなっていた平清盛など平家の祖先でもあります。また、初代の征夷大将軍に坂上田村麻呂(さかのうえのたむらまろ)を任命した人物でもあります。
受験生が時代も近いことから、奈良の大仏を建立した聖武天皇と間違えることがよくあるそうなので、その点はご注意してください。
伏見桃山城
桓武天皇陵のすぐ近くには伏見桃山城があります。この先に天守閣がありますが、中々立派な門です。
門をくぐると天守閣があります。かつては中が歴史資料館になっていたそうですが、現在は中に入ることはできません。ちょっと建物が劣化が見られるのがちょっと心配です。
伏見城と伏見桃山城の違いは?
伏見城といえば、豊臣秀吉が隠居していた城です。秀吉は大阪城に居たのではと思っている方も多いようですが、秀吉が晩年に暮らしていたのは伏見城です。
秀吉が亡くなった後は、秀頼は大阪城に移り、伏見城は徳川家康が使用しておりましたが、関ヶ原の戦いの前哨戦で石田三成の軍勢に攻められ、大半が消失してしまいました。
私も最初は誤解していましたが、現存している伏見桃山城は秀吉の城である伏見城を再現したものというわけではないそうです。
秀吉の使用していた伏見城の本丸跡は少し離れた場所にあります。この現存している天守閣は昭和39年に開園した遊園地「伏見桃山城キャッスルランド」の目玉施設として作られた模造の天守です。特に伏見城の形状を再現したというわけでもありません。
伏見桃山城キャッスルランドはその後、閉園となりましたが、この天守閣だけは地元の要望で今も残されているそうです。とはいっても、建物には大分劣化が見られますし、修繕費の負担などの問題で、そのうち取り壊しになる可能性もあるなと思いました。
秀吉の墓はどこ?
ちなみに、伏見城は秀吉が最後を迎えた城ですが、秀吉の墓はこの辺ではなく、京都駅の東の方にあります。豊国廟といって、あまり知られていない観光スポットなのですが、その道程が辛いのも穴場になっている理由でしょうね。
明治天皇伏見桃山陵
伏見城の跡地には、明治天皇伏見桃山陵(めいじてんのう ふしみももやまのみささぎ)があります。また、その隣には明治天皇の皇后であった昭憲皇太后(しょうけんこうたいごう)の陵があります。
明治天皇は京都から皇居のある江戸に移ったので、陵墓は東京にあってもよさそうな感じですが、遺言により京都になったそうです。
陵墓は京都にありますが、東京の代々木にある明治神宮は明治天皇と昭憲皇太后を祀ったものです。初詣では参拝者数が日本一になることで有名ですね。
ちなみに大正天皇と昭和天皇の陵墓は東京都八王子市にあります。
歴史ファンとして残念なのは、この陵墓があるために秀吉が隠居生活をしていた伏見城の発掘調査ができなくなっているらしいのです。
当時は発掘調査の技術がここまで進むとは夢にも思っていなかったのでしょうね。
伏見稲荷大社
時間があったので、電車で少し移動して伏見稲荷大社に行くことにしました。伏見稲荷大社の最寄り駅は京阪本線の伏見稲荷駅、またはJR奈良線の稲荷駅となります。
伏見稲荷大社は全国に約3万社あるといわれる稲荷神社(お稲荷さん)総本社で、かなり人気の観光スポットとなっております。修学旅行の学生さんもたくさん来ておりました。
稲荷山を背後に本殿があります。
稲荷山全体が神社の領域となっており、山頂まで関連の建物があります。山頂までいくのは、途中、急な階段などがあってかなり大変です。体力に自身のない方は、無理をして山頂にはいかないことをおすすめします。
→ 稲荷山マップ
伏見稲荷大社は千本鳥居で有名ですが、実際は鳥居は1万程度あるそうです。
山頂にいくまでに、いくつか食事亭や売店があります。途中の道のりはきついですが、道中もそれなりに楽しむことができます。
山頂までは下から1時間ちょっとでした。写真を撮りながらだったので、もう少し早く行けるかも知れません。標高は233メートルです。
途中で、左右の分かれ道があって、どちらから行ってもきついことには変わりないのですが、右回りのほうが楽なようです。
店が出しているこの山頂の案内がなければ、たぶん、この場所が山頂だとはわからないと思います。
この辺りが一番、高いでしょうか。稲荷山そんなに高い山ではないのですが、階段の段差がかなりあったりして、思ったよりも疲れました。
軽い気持ちで、普段運動をしていない年配の方が、山頂を目指すと結構危ないと思います。体力に自身がないと思ったら、事前にトレーニングをしておいたほうがよいかもしれません。
まとめ
京都の伏見周辺の見どころについてレポートしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
伏見は豊臣秀吉が晩年を過ごした地であり、そのゆかりのスポットがいくつかあります。また、近距離内に観光スポットが集中しているので、歩いて廻るにはとてもいい場所だと思います。
また伏見には千本鳥居でお馴染みの伏見稲荷大社もあります。稲荷山全体に広がる神社であり、山頂までいくには、かなりの体力が必要ですが、自身のある方はぜひ挑戦してみてください。
- 御香宮神社はいつ出来たのは不明。862年に修造したという記録がある。
- 御香宮神社は秀吉が伏見城内に移設したが、その後は家康が元の場所に戻した。
- 伏見には桓武天皇や明治天皇の陵墓がある。
- 伏見桃山城は秀吉の居城だった伏見城とは別のもの。
- 伏見稲荷大社は千本鳥居などで有名な人気スポット。
- 稲荷山は低山だが、登るにはかなり体力が必要。
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