山梨県忍野村にある忍野八海は富士山からの湧き水からなる8つの池です。
富士山は周辺名所とともに世界文化遺産に登録されておりますが、忍野八海は富士山構成資産の構成要素のひとつとなっております。
忍野八海はどんなところなのでしょうか。もっとも有名な池はどこなのでしょうか。その見どころなどについて紹介したいと思います。
忍野八海ってどんなところ?
忍野八海(おしのはっかい)は、富士山を水源とする次の8つの湧き水でできた池です。
富士山には当然、雨や雪が降りますが、山から流れている川はありません。その理由は地質が水分を吸いやすいためです。富士山が吸い込んだ水は、あちこちから湧き水として地表に現れます。この辺りで水資源が豊富なのはそういった理由があるからです。
忍野八海周辺は1000年以上前は宇津湖(うつこ)という一つの湖でしたが、富士山の噴火による溶岩が流れたりして、分断され消滅していきました。ちなみに山中湖も元々は宇津湖でした。
- 出口池(でぐちいけ)
- お釜池(おかまいけ)
- 底抜池(そこなしいけ)
- 銚子池(ちょうしいけ)
- 湧池(わくいけ)
- 濁池(にごりいけ)
- 鏡池(かがみいけ)
- 菖蒲池(しょうぶいけ)
世界遺産登録はいつされた?
忍野八海は2013年に「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」の構成要素のひとつとして世界文化遺産に登録されました。ちなみに1985年には環境省の名水百選に指定されております。
中でも一番有名な池は涌池で水車小屋の近くにある池です。水車小屋のある池ではなく、隣の池が涌池なので注意してください。
池なのになぜ八海なのか気になるところですが、江戸時代には、富士山に入山する前に身を清めるために訪れる巡礼地だったといいます。
一番目立つ池は人工池?
忍野八海を調べている、よく水車小屋の写真を目にするのではないでしょうか。
この水車小屋のある池は一番目立つところにあるといえますが、実はこれは人工池です。当然、忍野八海に含まれません。知らないで現地に行くと、中池も忍野八海のひとつと勘違いしてしまうので注意しましょう。
忍野八海の見どころは?
さて、ここからは忍野八海の見どころについて紹介していきたいと思います。
お釜池
バス停「忍野八海」側からだと、最初の池はお釜池(おかまいけ)となります。
こんな感じの小さい池です。鯉のような魚が一匹泳いでいますね。
八海橋
忍野八海の見どころというほどのものではないかも知れませんが、今どき木の橋はめずらしいです。八海橋1号と書いてあります。
銚子池
お釜池と水車小屋の間にある銚子池(ちょうしいけ)です。こんな感じの池が8つあります。
中池の水車小屋
忍野八海の写真としてよく出てくる水車小屋が見えてきました。
水車小屋の周辺は人がたくさん集まっていますが、外国人の方が多いなと感じました。東洋人の方も、話している言葉は、ほとんど中国語などです。
世界文化遺産登録される前に、一度来たことがありますが、人はそんなにいなかったし、外国人は見なかったと記憶しております。
最近の外国人観光客の増加の影響もあると思いますが、世界文化遺産というのが、かなりの広告になっているのかと思います。ちなみに水車のある中池は忍野八海には含まれません。
水車の周りには蕎麦屋やお土産屋がたくさんあります。ちょうどお昼の時間帯だったので、食事処はどこも混んでおりました。
この日は天候に恵まれませんでしたが、天気がよければ、この先に富士山が見えます。
涌池
水車小屋の隣にある涌池(わくいけ)は、忍野八海で最も有名な池です。
名水というなら、ぜひ飲んでみたいですね。涌池の水は直接すくって飲むことはできませんが、別に水飲み場が用意されています。ペットボトルを購入すれば持ち帰ることもできます。
やすらぎの里
中池から浅間神社のほうに向かっていくと、途中に「やすらぎの里」があります。
やすらぎの里では茅葺屋根の風情のある家が立ち並んでいます。
やすらぎの郷の近くにある雰囲気のある茅葺屋根の建物ですが、これはトイレです。離れたところから見ると、トイレだとわからないので、注意が必要です。
やすらぎの里の近くには浅間神社があります。
八海庭園「彦兵衛屋敷」
さて、再びバス停「忍野八海」のほうへ戻ってみると、なにやら面白い建物がありました。八海庭園「 彦兵衛屋敷」と表札が出ていますが、いったい何の建物なのかよくわかりません。
後で調べてみたら、景色を楽しむための私設の日本庭園のようです。
「八海庭園 彦兵衛屋敷」の中には茅葺屋根の家や水車があってかなり整備された庭園です。まさに昔の日本といった感じです。
忍野八海のアクセス方法は?
電車でアクセスするには「富士山駅」で降ります。今回は河口湖駅から行きましたが、新宿方面からアクセスする場合は、大月駅で富士急行線に乗り換えます。
車両は子供が喜びそうな「きかんしゃトーマス車両」でした。「トーマスランド号」という名前がついているようです。
富士山駅から忍野八海にアクセスするには、バスで20分程度、バス停は「忍野八海(膳棚経由)」または「忍野八海入口(お宮橋経由)」になります。
今回は小型のバス「ふじっ湖号」に乗って「忍野八海」で下車しました。バス停から少し歩くと案内板がありましたが、忍野八海はこのような感じで8つの池が分布しております。
忍野八海周辺の見どころは?
忍野八海周辺の見どころについても紹介しておきたいと思います。
忍草浅間神社
涌池から北の方へ数分歩くと、やすらぎの里がありますが、そのすぐ近くには浅間神社があります。
浅間神社は全国各地にありますが、ここは忍草浅間神社とか忍野八海浅間神社などとも呼ばれているみたいです。西暦807年に創設といいますから、かなり古い神社ですね。平安時代の初期の頃です。
忍野しのびの里
忍野八海から、2キロほど富士山駅の方へ行ったところに、「忍野しのびの里」という忍者テーマパークがあります。
ここでは忍者体験など子供が喜びそうなアトラクションが多数ありますが、忍者ショーなどは大人も楽しむことができます。
まとめ
富士山周辺にある有名な観光スポット「忍野八海」の見どころなどについて紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
子供の頃に一度来た記憶があるのですが、そのときはこんなに建物もなかったし、人もあまりいない穴場スポットだったと思います。
今は施設も沢山できて、観光客もかなりいて賑わっていました。観光バスが次から次へとやってきて、バスガイドさんが中国を話していたりと、外国人に人気のスポットになっております。富士山一体の世界遺産登録がかなり影響しているのかも知れませんね。
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