今回は箱根湯本から、途中旧街道を通りながら、箱根関所までハイキングすることにしました。神奈川県のホームページのハイキングコース「箱根旧街道(石畳)コース」を参考にしました。
具体的には次のように経由してハイキングする予定です。
このハイキングコースは距離にして、約11.6キロメートルになります。所要時間は平地なら2時間半程度という距離なのですが、途中上り坂が多く、そういうわけには行きません。
途中ゆっくりと観光しながら進んだり、予定が変わったりしましたが、結局、6時間以上かかりました。神奈川県のホームページだと所要時間は3時間51分となっていますが、山登りや坂を上がるのに慣れている人でないと、この時間でこのコースを征服するのは個人的には難しいと思います。
箱根旧街道・石畳コースのハイキングレポートをして、見どころなどについて紹介していきたいと思いあます。
箱根旧街道とは
箱根旧街道とは「江戸時代の箱根越えの道」のことです。元々は泥道だったのですが、江戸時代のはじめに当時としては近代的な石畳道に改装されたそうです。
石畳の道は現在の舗装された道路と比較すると非常に歩きにくいですが、当時の雰囲気を感じることができます。
今回は箱根湯本駅から歩きましたが、畑宿とか途中までバスを利用することもできます。
前日が雨でしたが、濡れた石の上は滑りやすく、途中、滑る危険を感じることも多くありました。そのため、地面が濡れている場合は、旧街道を通ることはおすすめできないのでご注意ください。
三枚橋
それではさっそくハイキングレポートをして、見どころなどについて紹介したいと思います。
箱根湯本駅から小田原方面に川(早川)沿いに進んでいくと、三枚橋があります。写真の前方に見えている橋が三枚橋です。まずは、そこを目指して進みました。
三枚橋を渡って、ひたすら真っすぐに進みます。旧東海道と言われている道です。しばらく進んでいくと、左手に白山神社という神社が見えてきました。
早雲寺
道沿いの右側には早雲寺があります。戦国大名となった北条氏の祖である北条早雲(ほうじょうそううん)の遺言で息子の北条氏綱(ほうじょううじつな)が作った寺だと言われております。
秀吉の小田原征伐のときには、石垣山一夜城ができるまで、この早雲寺が一時的に本陣となりました。秀吉は石垣山城に移る際に、ここを焼き払いましたが、江戸時代になって再建されました。
箱根旧街道
旧東海道をそのまま進んでいくと、箱根旧街道入り口がありました。江戸時代の1680年に舗装されたと書いてあります。
箱根旧街道は歴史を感じる石畳の道です。江戸時代の当時は石畳の道は最先端だったといいますが、かなり歩きにくいです。
雨が降った後ということもあって、石の上はかなりすべりやすくなっていました。今思えば、濡れた石畳の道を進むのは考えが甘かったなと思います。
石畳の道は途切れ途切れで、何回も石畳の道と現代の舗装をされた旧東海道を交互に進むことになります。
淡々と道を進んでいくと、なにやら、派手な建物が見えてきました。天聖院という神社のようです。中は面白かったのですが、「撮影NG」となっておりました。
鎖雲寺
さらに旧東海道を進んでいきますが、この辺りはずっと上り坂です。やがて、鎖雲寺が見えてきました。寺自体は小さいですが、入り口にある滝が印象的です。
須雲自然探勝歩道
「須雲自然探勝歩道?」なんか面白そうです。ここから畑宿まで1700メートルとなっています。
須雲自然探勝歩道はこんな感じです。まあ、なんというか山道ですね。散策を楽しみたいと思います。
横を見てみると、なかなかの絶景です。
ちょっと道が怪しくなってきました。どこかで道を外れてしまったのではないかという心配が頭をよぎります。
そのまま進んでいくと、人工物の階段がありました。道はあっていたみたいです。
ふたたび街道に出ると、また神社らしきものがありました。宗教関係の施設でしょうか。一般人が入っていいのかどうかわからなったので、これ以上は入りませんでした。
ふたたび箱根旧街道に入ります。
石畳の構造が記されていました。この付近は江戸時代初期の石畳の構造が当時のまま残っているみたいです。道の脇には並木が立ち並んでいますが、これは自然のものではなく、人工的なものだそうです。
しかし、湿った石畳の道は、かなり滑ります。上り坂だったので、恐る恐るかろうじて進めますが、これが下りだったら、すべり台のようにすべっていきそうな感じです。もし、下りだったら諦めて途中で引き返すことになっていたでしょう。それぐらい湿った石畳の道は危ないです。
江戸時代の人たちは雨の日に、この石畳の道を下ることもあったとはずですが、大丈夫だったのでしょうか。
以前に北海道の知床で、カムイワッカの滝というところがありますが、滝を登るために草履(ぞうり)を貸し出しております。それを履くと不思議と全然すべらないのを思い出しました。もしかしたら、当時の靴はすべりにくく、この石畳でも問題なかったのかも知れません。
今度来るときは、保険として草履を持ってこようかなと思いますが、最近の草履は底の部分がゴム製になっているものが多いので、すべてがわらじのものを探さなくてはいけません。
畑宿
箱根旧街道を抜けると、畑宿です。畑宿のバス停の近くには公衆トイレがあるので、ここで用を足していくとよいでしょう。
畑宿には飛龍の滝という観光スポットがありますが、そこに行くためにはコースを外れて1時間以上歩かなければいけません。また、次の機会にしたいと思います。
箱根旧街道一里塚
再び、箱根旧街道に入ります。箱根旧街道一里塚とありますが、一里塚というのは、徳川家康が東海道など、江戸・日本橋を起点として各街道の1里ごとに塚を築き、木陰で旅人が休息を取れるよう木を植えたものだそうです。
追込坂
追込坂?まだ坂が続くってことですね。もう、かなりヘトヘトで、すでに追い込まれているような感じです。
箱根旧街道休憩所・甘酒茶屋
なにやら風情がある建物がありました。箱根旧街道休憩所という看板が出ております。自由に休んでよいみたいです。
中はこのようになっております。休んでいる人は、いませんでした。となりに甘酒茶屋があるので、みなさん、そちらで休んでいるようです。
甘酒茶屋です。参勤交代の際に大名たちの休憩所にもなっていたそうです。
甘酒茶屋の中はこのようになっております。
メニューはこんな感じです。
- 甘酒
- 力餅
- みそおでん
- ところてん
- 抹茶
- しそジュース
いかにも江戸時代を連想させるメニューですが、「しそジュース」だけ、ちょっと異質な感じがします。
とりあえず、甘酒を頼んでみました。箱根フリーパスを購入したときにいっしょにもらったクーポン券で少し安くなります。味はすごく美味しいです。
ついでにおそべ餅のほうも頼んでみました。焼いた餅を海苔で包んだものです。
箱根関所
甘酒茶屋で休憩をとったら、元箱根までは、もう一息です。元箱根には箱根神社や芦ノ湖の港があります。
本来は「箱根旧街道(石畳)コース」は甘酒茶屋から元箱根に向かうのですが、甘酒茶屋の少し先で箱根関所のある箱根町に向かうハイキングコースの入り口があったので、思わずそちらに向かってしまいました。
屏風山へ向かうコースなのですが、この山は秀吉の小田原城攻めの際に、守る北条氏が見張り台として使ったといいます。
ここに来るまで予想外に時間がかかってしまっていたので時間短縮の目的もあったのですが、このハイキングコースはけっこうきつく、箱根町に付くまで思っていたより時間がかかってしまいました。
後で調べてみたら、お玉ヶ池や元箱根に向かうコースのほうが、箱根神社までの所要時間は少し短いようです。ただ寄り道することろも多いので、時間通りにはいかなかったことでしょう。
時間があれば、元箱根にいって箱根神社なども見て行きたかったですが、また次の機会にしたいと思います。
箱根関所の詳細については別の記事で紹介したいと思います。
まとめ
箱根旧街道・石畳コースをハイキングして、その見どころなどについてレポートしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
途中の道は、歩道がない部分が結構多かったのが、ちょっと残念です。利用する人が少ないのかも知れませんが、その辺がもうちょっと整備されていたら、いいハイキングコースなのになっと思いました。
靴はトレッキングシューズを履いていたのですが、雨で湿った石畳の道はかなり滑る感じがしました。転んで手をつく程度なら大して問題ありませんが、下り坂だったら尻餅をついたり、下手をすると頭を打ったりもしてしまいそうです。そのまま滑り台のように滑って止まらなくなるのではないかとも思いました。
ということで、雨の日の石畳コースハイキングはおすすめできません。晴れの日でも前日などに雨が降ったら、道が濡れている可能性があります。今後来たときは、わらじの草履を持ってきて、すべるかどうか試してみたいと思います。
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